「2019年8月25日 川旅-34日目」【東川町(SEA TO SUMMIT大雪旭岳大会)】

忠別湖親水公園 川旅日記
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4時に起きるつもりが気付くと5時!大事な時に寝坊するの得意!
昨日炊いた米を食べている時間は無い。
バナナだけ食べて右膝にテーピングを巻いて身支度。
急いで忠別湖親水公園に移動してすぐにカヌーと自転車の用意。
決められた搬入時間の6:30にはギリギリで間に合った。

忠別湖親水公園駐車場
雨の予報だったが晴れ間も見える。

忠別湖親水公園 自転車の用意-2
カヌーをスタート地点に運んで、ハイクの装備を預ける。
(預けた荷物は自転車のゴール地点に運んでおいてくれる)

スタート前にバナナ
今日2本目のバナナ。朝のバナナは戦闘力が上がるらしい。ガルル〜!
最後のハイクで膝の痛みが激しくなると困るので、痛み止めを飲む。
今飲めばゴールするまでの時間は効いているはず。

モンベル辰野会長と
東川町町長とモンベル辰野会長の挨拶やトムソンさんの選手宣誓の後、
オニギリを食べている辰野会長と記念撮影。
そして慌ただしくゼッケン番号順にカヤックのスタートとなる。
毎日のようにカヌーの乗り降りを繰り返しているボクは、そこだけは人よりも早いらしく、
漕ぎ出した時点ですでに1人抜いていた。
しかし勢いが有ったのは出だしだけで、全く船足が上がらない。

忠別湖を進む選手達
湖畔から大会スタッフが写真を撮ってくれているのでポーズをとったり、
周りの様子の写真を撮ったりしていたらドンドン遅れている事に気付く。
まぁどうせみんな後半にバテるんだろう、なんて思っていたが、
明らかに漕ぎ慣れていないカヤックにも追い付けず、ジワジワと差をつけられている。
ひょっとしてボクは漕ぐの下手か?
中間地点のブイを回って復路に入ったカヤックとすれ違うが、みんな遅くなっている様子。
やっぱり後半バテるのだ!勝負は後半だ!と思っていたが、
自分も復路に入るとパドルが重くなる。
ダム湖は完全なバックウォーターではなく、ダムに向かって少しだけ流れが有るのかもしれない。
パドルを左右逆に持って漕いでいる人にも追い付けない…。
ダッキーはカヤックに比べて推進力が劣るのは分かっていたが、
自分はそんなことは気にならない位、カヤックと対等に漕げると思っていた。
しかしこの状況はもう、見苦しく言い訳するしかない。
「ダッキーだから仕方ないんだ!そもそもこれはレースじゃない!全然悔しくないもんね!!」
そんなワケでとっても悔しいけど得意だと思い込んでいたカヤックが大誤算。
すっかり遅れをとってしまった。

バイクも周りはほとんどがロードレーサーで小径車は数台しか居ない。
案の定、走り始めてすぐに2台のロードレーサーに抜かれる。
キツイ坂をグングンと登っていく2台に置き去りにされて、
「ロードレーサーってあんなに速いのか?!」と唖然としてしまう。
でもボクは昨日練習したように、軽いギアで自分の走れるペースで進むしかない。
それが完走への近道だ。「そもそもこれはレースじゃないもんね!!」
バイクで一気にビリになるのではないか?と心配になってしまったが、
以後はそんなに圧倒的に速いバイクは現れず、
前方を走っているバイクを目標に地道にマイペースで進む。
すると遠くに見えていたバイクも少しずつ近くなって追い付ける。
2台の小径車を抜く時に小径車同士頑張ろう!という思いで
「同じだね!小径車、小径車!」と声を掛けた相手はトムソン夫妻だった。
「折りたたみ自転車!イイね!」と言ってもらった!
以後も黙々と進んで前を走るバイクを1台ずつ抜いて行く。
苦しい事に変わりはないが、昨日1人で走った時とは違い、
前を走るバイクを目標にしたり、沿道や車からの応援が有ったりで、苦しさが紛れる。
昨日苦しかった最後の坂は今日も苦しかったけど何とか無事にゴール。
タイムを記録するためのIDカードが袋から上手く出せなくて、
スタッフの人にやってもらうほど息が上がっていたが気分は爽快!

休憩小屋に入ってハイクの仕度と、今日3本目のバナナやゼリーで栄養補給。
ここでの休憩時間はタイムに含まれないので、どれだけ休んでも構わないのだが、
あまり長く休むと気持ちが途切れるし体も冷える。
それにバイクを終えて荒くなっていた呼吸が整ってみれば、体は意外と疲れてはいない。
次のロープウェイの時間が来たらすぐに出ることにする。

ロープウェイで姿見へ移動
今日は山頂の天候が悪いのでゴールが7合目に変更になったとのこと。
元々ハイクの行程は2kmと短いのに、それが更に短くなった。
そして多分7合目より上が厳しい箇所だったはずで、そこがカットされた。
これはもう飛ばせるだけ飛ばしてゴールを目指してもイイだろう。
カヤックでの遅れを少しでも取り戻してやる!
ロープウェイを降りてすぐ、ポケットに手を突っ込んで歩いているような人は抜いて、
緩い傾斜は小走りで、岩場の急登は息を切らしながら、オーバーペースも気にせず、
砂地の斜面や階段もストックを使ってグイグイと突き進む。

岩場の急登
硫黄の匂いが立ち込める
どこまで行っても霧
硫黄の匂いが立ち込める霧の中を休まず歩いて呆気なくゴール。
一気に駆け足で登ってしまったが、またいつか機会が有れば、
晴れの日にもっとユックリと景色を見て、
できればロープウェイを使わずにこの旭岳を登りたい。それまで山頂はとっておこう。
今日は7合目のゴールでタイムの記録と記念撮影を済ませてすぐに下山開始。

姿見駅からロープウェイで山麓駅まで降りる。
着替えも財布も持っていないのでやることも無く、
濡れた服のまま1時間半、休憩小屋でうたた寝。
バスの時間が近付くと周りがザワザワとするので自然と目が覚めた。
バスで忠別湖に降りてカヌーをたたみ、山麓のビジターセンターに引き返す。
2分遅れて閉会式の会場に行くと抽選会はもう始まっていた。
抽選では長野の日本酒が当たった!

閉会式の後、雨に打たれながら自転車を回収。
参加賞としてもらった温泉の無料券を使う事にして岐登牛(キトウシ)へ。
ようやく濡れた服から解放される。

キトウシからの眺め
雨上がりのキトウシからの景色が気持ち良い!

〈おまけ〉
後日、大会のリザルトが発表された。
あくまでもレースではないので順位は無い。
勝手に自分より速かった人の数を数えてみる。
シングルの部24人中
カヤック(5km)→16位(1:00:35)
バイク(15km)→8位(1:11:33)
ハイク→(?km)→2位(0:29:02)
総合→4位(2:41:10) というタイム。
バナナ3本も食べたからなかなか良い結果だったな。でもカヤックもっと頑張れ〜!

柏田 洋志

1975年生まれ、東京都出身。多摩美術大学美術学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。企業にてパッケージデザインに携わったのち、1999年独立。企業や団体の広告デザインを中心に各種グラフィックデザインを行いながら、毎年夏には日本各地の川の上流から海へ出る川旅に出かけている。2019年現在、下った川は60本。三途の川を100本めとして、99本を目指す「川旅99」プロジェクトを進行中。

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