「2019年8月23日 川旅-32日目」【雄武〜東川町】

川旅日記
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パンにハム、チーズ、トマト、キュウリを挟んで食べる。
最近はこれが旨くてたまらない。
今日はフランスパンじゃないのが少し残念。
一番好きなパンはフランスパンなのだ!


昨日ヌカカに刺された額は鼻の上までボッコリと腫れ上がった。
自分はサル顔だと思っていたけど、目と目が離れてちょっと犬顔になった…

昨夜、徳志別から雄武へ移動して道の駅に泊まったのだが、
今日は雄武〜興部〜紋別〜湧別とオホーツク海沿いの道を走り、
渚滑川、湧別川、と2010年に下った川を続けて渡る。
どちらも河口付近には工事車両が入っていた。こうして野性味の有る川は減っていくのだ。
朝からシトシトと冷たい雨が降っていたが、雨脚はドンドン強まる。
湧別の道の駅で温泉に入る。礼文島で入って以来久々の風呂。
風呂に入ると額の腫れが少し引いた気もするが、低くなった分広がったようにも感じる。
まぁ、経験上ヌカカの腫れは4日で落ち着く。
湧別からは国道242を南下、遠軽から国道333に入って、
丸瀬布、白滝と湧別川沿いの懐かしい地名を見ながら上川へ。
上川層雲峡ICから愛別ICまでは、8月4日に天塩川に向かう時に通ったのと同じ道。
今日は視界が悪くなるほどの土砂降りとなった。
旭川で少し買い物。久々の都会で久々の渋滞。
旭川を抜けて東川町に入るとようやく雨は上がった。

次の川は忠別川。ただその前に少し寄り道。
実は明日と明後日、この東川町で開催される「大雪 旭岳 SEA TO SUMMIT」という、
カヤック→バイク→ハイクで海から山頂を目指す大会にエントリーしているのだ!
「海から山頂」と言っても東川町には海が無い。
カヤックは忠別湖(忠別川のダム湖)を5km漕いで、
そこから旭岳山麓駅まで自転車で15km登り、
ロープウェイで姿見駅へ移動。姿見駅から徒歩で2km、旭岳山頂を目指す。
「海抜0mからスタートしてないじゃないか!」とか
「途中でロープウェイ使うの?」なんて細かい事は気にしない。
制限時間は有るけどレースじゃないから順位はつかない。(タイムは記録してくれる)
あくまでもレースではなく「自然について考えよう」という環境スポーツイベント。
だけどボクは自分がどの位の時間で完走できるのか知りたい。
(そもそも完走出来るのかもわからないけど…)
今までカヌーも自転車もハイクも、レースとか大会の類には出たこともない。
一人で勝手に遊んでいただけで、
自分の能力が人と比べてどうなのか?なんて全然知らない。
人と比べる事なんて無意味だけど、
人並みの体力は有るのか?全然ヘナチョコなのか?位はちょっと知りたい。
だから周りはノンビリ楽しく走るのかもしれないけど、ボクは全力で挑もうと思う。
3種目の中で一番不安なのはバイク。
この川旅ではだいぶ自転車に乗っているけど、峠と言える峠は走っていない。
今回は15kmの距離を登りっぱなしで700mほどの標高を稼がなければならない。
それがどの位の大変さなのか?そんなに大変じゃないのか?ボクは全く分かっていない。
分からない事は不安に繋がる。自転車で走る道の様子は知っておきたい。
そんなわけで今日は予習の為に来たのだ。


だけどもうすぐ陽が暮れてしまう。
自転車で試走するのは諦めて、とりあえず車で走る事にする。


スタート地点の忠別湖親水公園にはすでに「SEA TO SUMMIT」のノボリが立っている。
ワクワクする気持ちと緊張が混ざり合う。
自転車のコースを車で辿ってみるともちろんアッと言う間だったが、
「こんな坂を自転車で最後まで登り続けられるのか?」という不安だけが残ってしまった。
似た斜度の峠を自転車で登った経験があれば、
「この斜度なら行ける」とか「ちょっと頑張んないとダメだな」とか
判断も出来るのかもしれないが、ボクには判断の基準にする経験が無い。
「苦しそう〜キツそう〜」というボンヤリとした感想しか浮かばない。
やはり実際に自転車で走ってみないと意味がない。
明日は昼から開会式なのでそれまでの時間を使って走ってみよう。


大雪遊水公園に行き米を炊くが途中で雨となる。
米に温めたトド肉の缶詰をかけて、インスタント味噌汁と一緒に手抜きの夕飯。

1975年生まれ、東京都出身。多摩美術大学美術学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。企業にてパッケージデザインに携わったのち、1999年独立。企業や団体の広告デザインを中心に各種グラフィックデザインを行いながら、毎年夏には日本各地の川の上流から海へ出る川旅に出かけている。2019年現在、下った川は60本。三途の川を100本めとして、99本を目指す「川旅99」プロジェクトを進行中。

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